2011年1月31日月曜日

DUE DATE

日曜日。晩飯は久留米・合川の「海鮮ろうど」。
全皿100円の回転寿司なんだけど、中途半端に3000~4000円の寿司喰うより、よっぽど楽しい。
特にあの炙りネタのクオリティは半端ねーぜよ。
ただあの店の「部長」ってネームプレート付けたオッサンのおっかなさはどうかと思うね。なんていうか、色んな思惑が顔に出すぎなんだよね。

腹も膨れたところで、「俺のTジョイ久留米」にて 『デュー・デート』




「ハング・オーバー!」の監督&スタッフ×みんな大好きロバート・ダウニー・Jr.×ザック・ガリフィアナキスっていう、メンツ聞いただけでニヤッとしちゃうような凄まじい布陣のドタバタ劇なんだけど、基本的にはハングオーバーと同じような「締め切りまでに帰ってくる話」。

充分面白いんだけど、流石にハングオーバー!の破壊力には敵わなかったなぁ。

とはいえ、他人をイライラさせる奴を演じさせたら世界トップクラスのザック・ガリフィアナキスは本領大発揮。もう、観てる間じゅう、イライラしてしょうがない(笑)。

「悪意なき悪」のタチの悪さを前に、我々凡人風情はただただ屈服するより術がないのだな!

みんなでコーヒー飲むくだりとか超笑ったな~。
要所要所でパグがいちいち可愛い。なるほどそういう理由でエリザベスカーラーしてたのね(笑)。

トッド・フィリップス監督の次回作「ハングオーバー2」まで肩あっためとくための1本って感じ。



開演前に後ろの席のカップルが、彼氏の携帯が云々みたいな事情でやたらデカイ声で揉めてたんだけどさ。いくら喧嘩の時とはいえ、俺は彼氏の事を「お前」って呼ぶ女、嫌いだ。

2011年1月30日日曜日

GANTZ

「俺のTジョイ久留米」で 『GANTZ』




どうやら俺のTジョイ久留米は「二宮&松ケン召喚キャンペーン」でTOP100に入賞したらしく、劇場のロビーに手形つきポスターが展示されていた。「TOP100」とか漏れる方が難しいと思うけど。

「二宮の手、ちっちぇ~な~!」と思って、自分の手を重ねたら全く同じ大きさでした。


で、今回の「GANTZ」なんですが。
原作漫画の徹底的なエログロ描写、膨大な情報量の物語、現時点で30巻も出てるっていう長さ、しかも未完。

これを実写化ってどうやんの? と。
どの程度忠実に映画化して、どの程度改変してくるのかっていうのが、観る前の印象だった訳ですけど。


なんせ前後篇PART1・PART2の2部構成なんでね、まだ物語の全容も分かんない段階なんでなかなか語りにくい部分もあるんですけど。
前編だけ見て「この描写が足りない」「ここは余計だ」って思ったとしても、それには意味があって、それが後半で何らかの物語に繋がってて「ああ、それでか!」って事もありえますからね。

で、まあ、正直そんなに期待してなかったんですよ。半笑いで観に行った感じだったんですけど・・・。

結論から言うと、合格は合格だと思います!ごうかく~!
っていうか、これぐらい出来てるんだったら合格って言ってあげないと、これから先こういう映画(スケールの大きい漫画実写化の映画)は作れない。


原作では主人公玄野は中学生って設定なんだけど、今回の映画では大学生。就職活動真っ只中っていう設定になってるんですね。

まず映画が始まって、冒頭、駅のホームで主人公・玄野が電車を待ってる。ここは原作通り。

玄野は電車を待ってる間「面接に受かる方法」「面接攻略本」みたいなのを読んでるんですよ。

しかも何故か、はっきりと声に出して読んでる。
映画で登場人物が読書したり手紙読んだりするって時は、人物が書いてある文字を目で追ってるところだけ映して、書いてある内容は「ナレーションで処理する」あるいは「書いてある文章をそのまま映す」ってのが普通だと思うんですけど、この映画だと二宮君はハッキリ口を開けて声に出して音読してるんですよね。

駅のホームで本を音読してる奴がいたら、それは基地の中に入れてもらえない人・基地の外にいる人ですよ。

これならまだ駅のホームで二宮君がスープDEおこげ喰ってる方がまだ良かったですよ。

始まって30秒でいきなりガックシですよ、ああ俺の半笑い姿勢は間違ってなかったと。


ところがね、このGANTZ、このあと急激に盛り返していくんですよ。
ガックシうなだれた僕の背筋がピーンとなってくる。
♪ランランラン、ランドセルは~ せすじ、ぴーん!ですよ。


何で盛り返していくのか?

こないだの「SPACE BATTLESHIPヤマト」にしろ今回の「GANTZ」にしろ、SFマンガの実写化でポイントとなるのは「映像的に(画ヅラ的に)どれくらい再現出来てるのか?」ってトコ。
この点においては非常に良い出来だったと思います。素晴らしい再現ぶりです。「漫画ヴィジュアルの実写再現」という面では100点満点差し上げてもよろしくってよ!
よくぞここまで頑張ってくれたと。

しかも「SPACE BATTLESHIP ヤマト」のような『ハリウッドの猿真似』ではない、日本ならではのSF表現になってるのも好感が持てます。今まで見た事ないSF表現・他のどの映画にも似てない世界観を味わう事が出来る、ハイクオリティな映像でした。


まず最初に「あ、これ、結構イイんじゃね?面白くなるんじゃね?」「これはイイ映画の予感がする!」って思ったのは、前半のねぎ星人との戦いのパートですね。
まずロケーションが素晴らしい。原作通り住宅地で戦うんですけど、もう、ほぼ全く漫画と同じ場所って言ってイイくらいの場所だと思います。
主人公達が戦闘場所へ転送され、この住宅地が映った瞬間、「は!これはイイ予感!」って思ったぐらい。


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で、ネギ星人の再現度の高さも、ちょっとただ事じゃないレベル。
子供の体に大人の顔をCG合成したみたいですが、このクオリティには感心しました。


調べてみたところ、

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顔はお笑いコンビ「フライングマン」の五十嵐翔さん(左)。

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体は子役の早川恭崇くんだそうです。


「ベンジャミンバトン」の『見た目老人なのに体のサイズは子供』なアレを初めて見た時の衝撃を思い出しました。多分実際にベンジャミンバトンと同じ撮り方(同じCGのコンピューターシステム)だと思うんですけどね。ねぎ星人のキャスティング見たら2人の名前がクレジットされてましたし。

あの声にも心掴まれましたね。「ねぎあげます、ねぎあげます」っていう。
ちなみに原作版でのねぎ星人の口癖「ねぎだけでじゅうぶんですよ・・・。」の元ネタはブレードランナーの「2つで充分ですよ!」

(1:00頃)


ねぎ星人に限らず、他の星人のビジュアルや動き・演出も完璧だと思います。

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で、ねぎ星人パートの一番の見所はやっぱり、子供のねぎ星人が殺されてからの流れ。要するにゴア描写満載のスプラッターシーンだと思うんですけど、このシーンのポイントは、事が起こる「場所」ですよね。

子供のねぎ星人がド派手に殺される→それを見つけた親ねぎ星人が逆上→親ねぎ星人によるド派手な復讐 ・・・っていう流れですけど、原作だとこれらの出来事って全部路上で起こるんですよね。
でも映画だと、民家の狭いガレージで起こるわけですよ。
一連の残虐シーンを狭い場所でやることによって緊迫感も出るし、大量の血飛沫が壁一面に飛び散ってコンクリートの白い壁が真っ赤に染まる事でより映像としての恐怖感が出る。
のっぴきならねえスプラッター感が出るんですよね。

で、ガレージっていう狭い場所、しかも「出入口が1か所しかない場所」だからこそ生まれる展開もあるわけです。
出入り口が1か所しかない狭い場所、つまり逃げ場がない場所を使う事で、さっきまで子供ねぎ星人を追いつめていた側の人間達が、瞬時に、一転して「追いつめられる側」になっちゃう。
ガレージで子供ねぎ星人が殺された後、ガレージの入り口に親ねぎ星人を立たせるだけで、人間側と星人側の立場が瞬時に逆転するっていう面白さも生まれてますね。

ここは上手いなと思いました。


あばれんぼう星人戦の二宮君の斜に構えた演技も良かった。
「星人は俺が1人で倒しといてやるから他の奴らはさがってろよ」っていう、その態度!
Xガンをギョイーン!とぶっ放して、その後ガン片手にちょっとプラーンとけだるい動きするとことか、あの態度、あの動き1発で主人公玄野のスタンスを表してて凄く良かった。


スプラッター描写グロテスク描写に関しては、まあ原作に比べりゃパンチは弱いかもしれないですけど、まあ色んな状況を鑑みても、あそこまでやれれば充分じゃないですかね。
PG12っていう年齢制限の中でやれるギリギリ限界のところまで頑張ってたと思います。
本気で原作通りのグロ描写やっちゃうとR18になっちゃうし、R18になっちゃうと予算もつかないし、予算付かないとGANTZなんてビッグバジェット映画は撮れないでしょうしね。



映像としての作り、ディティール・細部にいたるまで、すごく丁寧。

あのガンツスーツ。これも素晴らしい出来栄えですね。
竹田 団吾っていう劇団新幹線の衣装デザイナーの人がデザインやってるんですけど、この人は実写版ヤッターマンの衣装デザインを手掛けてたり、ここ数年の仮面ライダー映画シリーズ(ファイズ以降)ずっと衣装デザインで関わってる人。

このガンツスーツが、よく見ると男女でデザインがちがうんですね。女性用の方が体のラインが綺麗にでるような作りになってる。

という風に、ビジュアルやディティールはほぼ完璧なんです。

完璧なんですけど・・・これらの完璧なビジュアルを物語の中に全然活かせてない。物語の中に全然組み込めてない。


どうしてか。見せ方が下手糞だからです。。。

女性用の方が体のラインが綺麗にでるような作りになってるんだから、もうちょっとその辺見せてくれても良かったんじゃん?
何のために峰不二子体型の夏菜を大抜擢したのか?って事ですよね。

もっといえば、最初に夏菜がガンツ部屋に転送されてくるとき、"ちょうどいい"部分までしか見えないんですよね。

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なんだよ見せねえのかよー。

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子犬みたいな顔しやがってー。

いくらPG12とはいえ、エロが足りな過ぎやしませんか!
グロはまあこんなもんかなーって思いますけど(それでも原作に比べたら足りないけど)、エロは明らかに足りないでしょ。
GANTZにとって「エロティシズム」「フェチシズム」って凄く重要な要素ですよね。
特に原作の最初の方なんか、エロが玄野の起動力・原動力だったりもしますからね。ただ単に見た目っていう事もそうだし、物語的にもエロは重要な要素だと。


で、「見せ方が下手糞」って事で言えば・・・アクションシーンの撮り方が異様に下手。

登場人物が敵に向かって銃は構えるんですけどなかなか撃たない。
これホントイライラします。いいから撃てよ!っていう。

星人って呼ばれるクリーチャ―どもを倒すことで物語が進行する訳ですから、バトルシーンやアクションシーンはこの映画の最重要ポイントですよ。だから、もうすこしちゃんと見せなきゃねえ。

しかも、ねぎ星人の時はまだ良い方で、かろうじて観れるレベルだったんですけど、物語が進行していくにつれてどんどんアクションシーンが雑になっていきます。


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終盤の千手観音とのバトルシーンなんかは特に雑なんですよ。
作り手がどんだけ分かっててやってるのか知らないですけど、暗くてよく見えないんですよね。
一応、夜の東京国立博物館って設定なんですけどね、それにしたって暗過ぎだろ。何が起こってるか見えないレベルで暗いっていうのは、もうこれは「誤魔化した」「逃げた」としか言いようがないですよ。

松ケンが刀を持って千手観音と戦う場面もねえ・・・。
松ケンが最初は正面から剣を突き刺されたのに、次のシーンでは背中側に剣が刺さってるっていうのもどうなってるのか分かんないし。

田中星人とのバトルシーンで、夏菜演じる岸本恵が鉄パイプで田中星人をぶんなぐるシーンあるんですけど、最初の2発ぐらいは敵が吹っ飛ぶぐらいの勢いでバコーンってぶん殴ってたのに、それ以降なぜか急に弱くなってポカスカポカスカになっちゃうっていう、そこら辺もよく分かんなかったです。

主要キャラでさえ無残に殺されていく所とか、女の子キャラが豪快にアクションする所とか描きたかったんでしょうけど、アクションシーンの流れをそこに持って行くのが異様に下手ですよね。


で、そんなバトルシーンなんですけど、ここでも日本映画最大の難点が登場しました。
それは「一刻を争う緊急事態に感傷的な独白シーンが続き、その間、時間が止まっている」という点。

どういうことかというと、
これも千手観音とのバトルシーンでの話ですが、仲間が殺された際あるいは仲間が命にかかわる傷を負った際に、いちいち愁嘆場を挟み込んで「大丈夫か!しっかりしろ!死ぬな!」みたいな、感傷的な切ないセリフのやりとりが延々と続くんですね。

Q: で、そのあいだ敵は何してるのか?

A:セリフのやりとりが終わるのをずっと待ってあげてる。

ダラダラと玄野と加藤のセリフのやりとりが続いてる間、敵の千手観音は『ちっ、もう~まだかな~?もう、早くしてよね~。』って待ってる状態なのか?っていうね。

しかもこういうクドクドした愁嘆場がこの千手観音戦だけで2回もあります。誰が死んだとかは一応言わないでおきますけど。
特にに2回目のクドさったらないですよ。

原作にはこういうシーンは一切ありませんから、わざわざ余計に足してるんですね。さすが日本映画としか言いようがない。


で、千手観音戦って事で言えば、二宮くん、途中から急に足治りすぎ。
さっきの仮病?っていうくらいピンピンしだすんですよね。



要するにさ~、脚本がさ~、結構さ~、クソの部類なんですよね~。
まあ、冒頭に「物語のハショり方、簡素化は比較的上手い」って言ったんだけど、せっかく上手に省略した部分に、明らかに不必要な要素を足してるんですね。
そんな要らない要素をわざわざ足すくらいなら原作削るなよ!って思っちゃいますよね。


脚本上の酷い部分は他にもありました。例えば二宮君のセリフ。

「人間には誰しも役割があります。云々かんぬん・・・」

っていうセリフを要所要所で何度も繰り返すんですよね。
これがホントにクドイ!
物語のテーマだったり映画全体のキーワードになるような事をセリフで言うっていうのもダメだし、それを何回も繰り返すっていうのは更にダメです。
「はーい、映画を御覧の皆さん、これが伏線ですよ~。」って、どんだけ観客がバカだと思ってるのか知らないですけど。

しかも「人間には誰しも役割があります」って、「ナンバーワンよりオンリーワンってか!?」っていう。
なーんか後編で唐突に「世界に一つだけの・・・」みたいな方向に話を持って行くんじゃないかっていう、悪い予感がしますよ。GANTZにそのテーマはぬる過ぎるだろ、と。



そして中盤の吉高ちゃんとの恋愛パートの生ぬるさは筆舌に尽くしがたいものがありましたね。

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あの駅のホームの告白シーンの流れとか観てて恥ずかしかったなあ~。ホント邦画にありがちなこの手の幼稚なメロドラマ展開はどうにかならんのかね?


あと謎なのが田口トモロヲがいる理由ですよね。なにひとつ物語に関わってこないっていう。
まあこの辺は後編でどうなるかにもよる部分。後編でも同じような存在感だったらそれはそれで面白いですけどね。

そんでね、、、

前編・後編って作りとはいえ、あまりにも隠されてる部分・謎なままの部分が多すぎるんじゃないかと。
この謎は後編で明らかにされるんでしょうけど、それにしたって1本の映画としては何にも分かんなすぎるし、消化不良すぎるでしょ。

色んな事が謎すぎて後編に興味が湧かないっていう、映画としてあるまじき化学反応が起こってるんですね。

あまりにも謎が多すぎて、何に対して「これはどういうこと?」って思って良いのかも分からなくなってくる。

この映画のすべてが「後編を観るための予習映像」のような作りで、
「後編のために作った前編」という印象。
2時間半におよぶ壮大な予告編って感じです。

「前編を見たら続きが気になってしょうが無いから後編を観に行く」というよりは「後編を観るために前編を観とじかなきゃいけないという義務感で観ておく」っていう作りで、本末転倒というか、あまり健全な形じゃないと思います。



ほんでもってラストシーン、国立博物館に人だかりが出来てるって場面。
雨が降ってるんですが、集まった人だかり全員が全く同じ黒い傘。そんなことがあるか!
で、そこに現れた山田孝之1人だけ透明のビニール傘。そんなことがあるか!






結論から言うと、すごくイイ部分もある。すごく悪い部分もある。

ただ、映画の善し悪しは作品の出来によらないと思うんです。
ここが下手、あそこが足りない、そういうのはあっても良いんです。

作り手が「ここだけはもう超気合いを入れて作ったところだ!」「ここだけは絶対に観客の心を掴んでみせる!」っていう場面があるかどうかですよね。
映画自体の出来は多少悪くても、観客がグッと心を掴まれるような所があればそれでイイんじゃないかっていう。

だから、そういう見方で言えば、このGANTZって映画には「完璧なビジュアルの再現」や「今まで無かったSF表現」っていう心を掴まれる場面がありましたからね。
だから悪い所も色々あるけど「この映画はダメだ!」と言えない魅力があります。

だから前編だけ観た感じだけで言えば、どちらかというとイイ部分が勝ってるのかな?

っていう、やじろべえがグラグラしてる状態。
どちらかといえば「イイ映画」側に傾いてるかなって感じですかね。
ホントPART2次第って感じですね。

2011年1月26日水曜日

A closely‐packed series of ・・・

世間はサッカーに湧いております。
昨夜もサッカーなんやらカップ「日本 VS どこか」の試合が開催され

実写映画公開に向けてGANTZの予習。原作漫画全30巻を1晩で完全読破。
ネットで読める限りの奥浩哉インタビューも漁ってみる。

こんなに面白すぎる原作を映画にするたぁ随分度胸がありまんの!
奥浩哉の性的趣向が俺にはしっくりクる。わかる、わかるよぉ。


マルチクリエーターで夫の高城剛氏(46)と離婚協議中の女優・沢尻エリカ(24)が26日、集中エステのため千葉・成田空港からマレーシアへ出国した。
ノーメークにストールを頭からかぶった格好で報道陣の前へ登場。23日に行われた会見で高城氏と離婚合意に達したと発表、その後に高城氏から「寝耳に水」と反論を受けたが「(高城氏の発言は)びっくりです」と“再反論”した。会見後は連絡を取っていないというが「私はすべてオープンに話せますので」と自身の正当性を主張して、機上の人となった。(デイリースポーツ)



写真もおもしれー(笑)。

「集中エステのため」って、他に集中することあんだろって感じだけど、

東京→千葉→マレーシア→【集中エステ】→マレーシア→千葉→東京 って、散漫じゃん。全然集中してないじゃん。

2011年1月25日火曜日

COLD FISH TRAILER

こないだ「KICK ASS」観に行った時に目撃した「冷たい熱帯魚」の予告編が超YABAI。



もう冒頭のでんでんの「ごゆっくり見ていってくだはい!」の言い回しから、「あ、この映画はタダゴトではない」という空気がビシビシと。
っていうかでんでんを物語の軸においた時点で絶対イイに決まってるじゃんね。ずるいなあ。


キックアス・デューデート・冷たい熱帯魚・アンチクライストと、今年初めのシネリーブルは話題作・注目作が目白押し。
良識あるチョイスで非常に好感が持てますな!


よく考えたら「KICKASS」ってR15指定なのに、HIT GIRL役のクロエ・グレース・モレッツ.ちゃん(13歳)が来日して宣伝してるよね。



2011年1月23日日曜日

KICK ASS

おててのしわとしわを合わせて、しわしわ。な~む~。

待ちに待った『KICK ASS』が遂に福岡でも公開。シネリーブル博多まで行ってまいりました。



このHITGIRLバージョンのトレイラー、シビレるっしょや~。


こんなの見せられちゃったら否が応にも期待値が高まるってもんだけど、

さすが全米NO.1の名は伊達じゃないね。最高でしょ。今年のベスト級登場って感じ。
HITGIRLが「夕陽のガンマン」のテーマにのって登場→大殺戮のアクションシーンってトコなんて、映画史に残る名シーンだと断言できるね!

字幕もちゃんと誤魔化さずにやってくれてたのも良かった。
HITGIRLの「YOU CUNT」ってセリフなんて大抵「クソッタレ!」とか「ろくでなし」とか訳されちゃうんだけど、今回はちゃーんと「オ○○コ野郎!」って字幕が出てきてサイコー。

笑えて泣けて興奮出来て、アツいカタルシスや爽快な伏線回収もあって、最高に楽しかったし最高に感動したし最高にシビレた!俺が「映画って楽しいなあ!」って思う理由の全部がココにあるよ!映画館でしか観れないものを映画館で観る幸せに歓喜しきり。

公開日翌日で日曜日って事もあって、お客さんも沢山。
ことあるごとに場内に笑い声がドカーンと起こって、俺の映画館体験の中で、最も劇場内で笑い声が上がってた映画だと思う。「サイコーの映画をみんなで一緒に観てるぜ!」って感じで、素敵な映画体験だったなあ。


特選ヒットガール写真集
http://d.hatena.ne.jp/su1+kick-ass/20110110/1294681578

2011年1月20日木曜日

confess

『告白』がアカデミー賞外国語映画賞ノミネート最終候補に!世界66作品中の9本!【第83回アカデミー賞】
http://www.cinematoday.jp/page/N0029738

なんだかなあ。
「告白」みたいな映画がアカデミー獲ったら、なんかちょっとヤダなぁ・・・。「おくりびと」の時の方が全然マシだった。

とにかく何のリアリティも無ければ何の意味も無い、何の深みもメッセージ性も無い、そんな話をさも「意味ありげ」に撮ったってだけでさ。ただ意味深な加工映像をズラーッと並べて「どうです?何か感じるものがあるでしょ?」っていうさ。「そこに映画愛はあるのかい!?」って感じ。



・・・な~んてね♪

2011年1月19日水曜日

MISS BLUE MOUNTAIN

【青山テルマの一発屋っぷりが凄い件】

想像で言うけど、これきっとプロモーションに問題があるとかだろう。小柳ゆきが消えてったプロセスを超高速早回ししたみたいな。


偶然だけど、最近自分の周りで同時多発的に無自覚な無礼者が発生していて疲れ気味。こういう事で腹が立ったり機嫌が悪くなったりする度に、俺まだまだ未熟者だなと思う。一生そうだろうけど。
何が厄介かと言うと「本人に悪気が全くない」という無自覚。そういう人をじっくり観察してみると、大抵の場合「なるほど、それが許される環境の中で生きてるんだな」という事が判る。

どれだけ親しい奴だろうが、全く面識の無い奴だろうが、人づきあいには「最低限のリスペクト」ってもんが必要でしょ。それがゴッソリ抜け落ちてるような奴とは一緒にいられないよね。

2011年1月18日火曜日

I can't stop

♪やめられな~い とまらな~い



これ観てて思ったんだけど、










なんか繋がってる感。ま、色がサイケデリックってだけか・・・。




今冬はアウターを買ってないもんで、ネットでPコート物色するも、「これは!」と魂を揺さぶられるような物には巡り逢う事なく、淡々と夜は更けていくのでありました。

Pコートあるいはダッフルコートで綺麗めの色を探してるんだけど。



こんなのイイなあ!って一瞬思うんだけど、派手な色のアウターって、きっとすぐ飽きちゃって着なくなるからね。

2011年1月17日月曜日

ROLLER GIRLS DIARY

なんか全員カスカスしとる。おととい食べ終わったまま放置した手羽みたい。

Michael Gray - The Weekend (Official Video HQ)




どういういきさつか忘れたけど側近とガスト。
2人前の飯を喰らってからビデオ屋さん。
「ソーシャル・ネットワーク」の批評でよく「市民ケーン」が引き合いに出されるので。「どんなんだっけな?人を信用できない新聞王みたいな話なのは覚えてるけど・・・。」って思ってDVD借りに。
したっけビデオアメリカには市民ケーンが無い。シュアリーサムデイを一旦全部捨てて市民ケーンを入荷して欲しい。

仕方ないのでDVD「ローラーガールズ・ダイアリー」
ドリュー・バリモア初監督作品!



評判イイのは知っていながら、ミニシアター系(確かKBCシネマでやってたはず)だったんでなかなかタイミング合わなくて観にいけなかったんだよ。こりゃ最高にイイね。映画館で観たかった~!

もう、出てくる女の子みんな超楽しそうにお芝居してるんだもん。「おいどんもおなごに生まれたかったですた~い!」だよ。

2011年1月16日日曜日

THE SOCIAL NETWORK

深夜の猛吹雪!




趣味の回転寿司に行って、それから趣味のドトールの後、趣味の映画鑑賞に。

Tジョイ久留米で『ソーシャル・ネットワーク』。




「ソーシャルネットワーク」。IT話をこんなにドラマチックに映画に出来た事に衝撃。ストーリーの流れ・編集テンポ・カット割りの流麗さ・そして役者陣の演技の的確さ・音楽の使い方(鳴るべきタイミングで鳴るべき音楽が鳴る)。すべてが『完璧』で『丁寧』。「なんの過不足も無い」映画だからだ。

元々持っていたデビッドフィンチャー的要素+ここ数年でデビッドフィンチャーが踏み込んだ新しいステージ。それをさらに無駄を削って。シャープにアップデートさせた。
言って見れば「最新アップデート版のデビットフィンチャーらしさ・2010年版デビッド・フィンチャ―節」が超炸裂しているのがこの「ソーシャルネットワーク」。

物語としては非常に地味なんですが、凄い所がありすぎる。


まず最初に言っておかねばならないのは、「これはフェイスブックがどのようにして成功したのかという物語ではないし、フェイスブックの創始者、マーク・ザッカーバーグのサクセスストーリーでもない」という事。

映画は、ハーバード大学の学生マーク・ザッカ―バーグがボストン大学に通うガール・フレンドのエリカとデートで食事しているシーンから始まる。

そのデートでの2人の会話劇から映画は始まる。
ざっとまとめるとエリート志向で上昇志向も高いマーク、それをいさめるエリカちゃん、みたいな構図。「俺はもっと上に行くんだ」っていうマークに対して、「一生懸命努力すればそれでいいじゃないの」っていうエリカちゃんの会話なんだけど、この2人の会話がヘンテコで、ぜんぜん会話が噛み合ってないし、2人のコミュニケーションが全く成立してない状態。

なぜなら、マークの「人と会話する能力」に問題があるから。
会話中のエリカちゃんの単なる相槌さえも、彼はそれを相槌として受け取る事が出来てない。

要するに、マークはエリカちゃんの気持ちを全然読みとれてない。
しかもこの読み取れなさは「誰でも分かるような範囲の事が分からない」というレベルだ。
さっきの「単なる相槌であるという事も分からない」というのに象徴されるように、エリカちゃんが何を意図してそういう事を言ってるのか、という事が全然分かってない。

したっけ最終的には、
エリカ『家に帰って勉強しないといけないからそろそろ帰るね』
ザック「君はどうせ二流大学(ボストン大)なんだから勉強なんか必要ないだろう」
なんて極めつけのデリカシーZERO発言の末、エリカちゃんに「あなたがモテないのはオタクだからじゃない、性格がサイテーだからよ!」つって振られる。

字幕では「性格が最低だからよ」ってなってるけど、実際はもっと汚い言葉で罵られている。asshole!とか言われて。クソッタレだからよ!ゲス野郎だからよ!みたいな。

そして彼女にフラれたマークは1人ぼっちで夜道を歩き、大学の寮へ帰っていく。
そんで「ソーシャルネットワーク」ってタイトルが出る。。

この最初の10分弱でマークがどんな男なのかという説明になっている。

まず彼の持っている劣等感ね。
自分はオタクだからモテない、ボンクラだから人から注目されないんだ、という強いコンプレックスを持っている。

次に、マークは自分がいかに天才であるかと言う事を知っていて、自分はみんなとは違うんだという意識が強い。
実際、彼はとにかく頭は良い。でも思考が超論理的で、彼の言ってる事は的確ではあるが、一言一言がいちいち相手の心を傷つけてしまう。


そんでここが一番のポイントなんだけど、
マークは相手の気持ちを考える事が出来ない。
だから、デートで彼女に議論をふっかけて論破しちゃダメだという事も、彼には理解できない。
「君は二流大学なんだから勉強しなくてもいいよ」って言ったのも、マークにとってはあくまで「本当の事を言っただけ」で、『本当の事を言っただけなのになんで相手が起こっているのか理解できない』状態なんだな。

つまりマークは他者の言葉、表情、態度を汲み取って「この人は今どんな気持ちかな?」って事を汲み取る事が出来ないという大欠陥をかかえている。

マークの「他者の気持ちを考える事が出来ない」ゆえに「他者とのコミュニケーションが上手く図れない」という欠陥。その欠陥のせいで周りからどんどん人が離れていく。
これがこの映画全体の重要な部分になってくる。

つまり、この冒頭の10分足らずのデートシーンだけでマーク・ザッカーバーグという男の説明になっているし、この映画がどんなテーマを扱っているのかと言う作品のイントロダクションにもなっている。
さらに、この映画でこれからマークがやっていく事の最初の動機・きっかけにもなっているし、
そしてこの映画がこれからどんなムードで、どんなテンポで進んでいくのかを冒頭でガツンと示している。

これらの要素を全て含んだうえで、簡潔に10分足らずで軽く説明してしまっている、非常に秀逸なプロローグ。この時点で、もう、この「ソーシャルネットワーク」って映画が相当なクオリティの作品だという事が分かる。
もっと言えば、この冒頭の10分がこの映画全体の伏線にもなっていて、このシーンで出てくる話の殆どが後々伏線回収される。

すごくよくできてる!


そして物語は本編へと進んでいきます。

振られて逆上したマークはハーバード大学のWEBサイトにハッキングをしかけて、ハーバードに通っている女子学生全員の画像を集め、それらの画像を使って「フェイス・マッシュ」なるサイトを作る。
そのサイトにアクセスするとランダムに女の子の画像が2枚出てきて、ユーザーがどっちが可愛いか勝ち抜きで投票させてどの女の子が一番可愛いか決めるっていうサイトだ。家畜の品評会からヒントを得たらしいんだけど。ちなみにフェイスブックのフェイスっていうのは元々この顔写真の「フェイス」の事なんですね。

そしたらハッキングがバレて、バレてというかマークはハッキングした事を隠してもなかったんだけど、大学に呼び出されて尋問にかけられるんだけど、ここでもマークと大学の職員達との会話はチグハグで、全く噛み合わない。
『ハッキングしたのは事実だが、これは評価されるべきことだ』とか言い出す始末で、マークは自分が悪い事をしたという意識が全くない。


結果マークは停学処分をくらったうえに、とんでもない卑劣なサイトを作った男としてハーバード大学の全女子生徒を敵に回してしまうんだけど、そんな彼の元にある双子のウィンクルボス兄弟が現れる。
この双子の兄弟って言うのがボンクラオタクのマークとは対極にあるようなキャラクターでね。
まあそれは映画を観てもらえれば分かるんですが。

双子兄弟は、マークのコンピューターのノウハウを見込んで、新しいサイトの立ち上げに協力してくれないかと話をもちかける。

新しいサイトってのはどんなサイトかと言うと、手っ取り早く説明すればハーバード学生専用のSNSのようなサイト。これをエリート男子を求める女の子が閲覧すすようになれば、俺たち簡単にナンパできるしヤリまくれるだろ、という寸法。

双子は「このサイトを作れば、ハーバード学生の役に立つ事ができるし、マーク君の汚名挽回にもなるだろ」と。そしてこの「汚名」という一言にもいちいちひっかかるマーク、っていうね。彼はハッキングしたり女の子のランク付けサイトを作ったことことが悪いとも思ってないわけだから『なんで俺に汚名なんかついてるんだよ!』と内心ムッとしてる。

で、このマークと双子とのやりとりってのもなんか噛み合わない。マークは終始彼らに曖昧な態度をとり続ける。まあ、それは冒頭のデートシーンとも関係してるわけだけど。

この後、マークは、SNS開設の話を持ちかけてきた双子兄弟を裏切って、勝手に、自分自身が立ち上げたサイトとしてフェイスブックを開設、親友のエドゥアルド君と共同で経営し、瞬く間にフェイスブックは世界中に広まり、ユーザーもどんどん増えていく。

ナップスター(無料音楽ダウンロードするアプリケーションの会社)の創業者ショーンパーカーを経営コンサルタント的に採用して、彼にアドバイスもうけつつ、フェイスブックは世界最大のソーシャルネットワーキングサイトとなる。





共同経営していた親友のエドゥアルド君とも上手くいかなくなって、強引に彼を経営から外してしまう。、


結果として双子兄弟からは「アイディアを盗用された」と訴訟を起こされ、親友のエドゥアルド君からは「不当に経営から外された」と訴訟を起こされ、同時に2件の大きな訴訟を抱えることになってしまう。

物語はフェイスブックが大成功を遂げた後に起こされた二軒の訴訟の顛末と、ハーバードの学生寮で起業してから、どの様に成功して行ったのかという物語が、時系列を行きつ戻りつしながら並行して語られてゆく。

まず2件の訴訟を同時進行を見せる。一体どうしてこんな事になってしまったのだろうという興味を観客に抱かせ、その答えを一旦時間軸を戻して過去の物語として見せる事で話が進んでいく。

マークの言い分、双子のウィンクルボス兄弟の言い分、共同経営者だったエドゥアルド君の言い分、この3者それぞれのの視点や証言が、まるでツイッターのタイムラインがどんどん更新されていくように交差して、黒澤明の羅生門的に映画が進行していく。
この訴訟の様子を観てても、マークは全然会話ができてない!っていう。あんまり噛み合わないもんだから途中でお昼休みとられちゃったりして。




ここまで話してきても分かるように
この映画では、マークと他者との間に、ほとんどまともなコミュニケーションが成立しない。




ハーバード大学の職員とのやりとりも、裁判(厳密に言えば裁判前の調停・和解に向けた話し合い)中の弁護士とのやりとりも噛み合わない。

一緒にフェイスブックを立ち上げた親友のエドゥアルド君ともどんどん亀裂が生じていく。最後には訴えられちゃう。

ナップスター(無料音楽ダウンロードするアプリケーションの会社)の創業者ショーンパーカーって人が出てくるんだけど、彼とは会話が上手くいってるかな?と思うんだけど、
よく観てみたら、マークはショーンパーカーの言いなりになってるだけで、コミュニケーションとは言い難い。

この映画ではザッカーバーグはアスペルガー症候群として描かれているんですね。人の感情が理解できない悲劇の人として。


この映画のマークは、「その質問にそう答えるか?」「そういう場所にその格好で行くか?」「そういう場面でそういう態度とるか?」みたいな事の連続なんですね。


天才過ぎて誰にも理解されず、基本的に真実しか言わない。ゆえに、孤独である。
天才でありながら「他者の気持ちを汲み取る事が出来ない」という大きな欠陥をもった孤独な男の悲劇。あわれさ。かわいそさ。

それがテーマになっている映画だという事を念頭に置いて観れば、この映画は完璧に一貫している。


マークの新居に、ナップスターの創業者ショーンパーカーが女連れでやってくる。


この2人にマークがとりあえずビールでもどうぞつってビールを渡すシーン。
ここなんか何気ないシーンだけどマークの人となりが凄く出てる結構重要なシーン。

「ほいっ」って感じでビールの小瓶をを放り投げて渡すんだけど、普通、誰かに物を投げて渡す時って、相手の心の準備が出来てるのを確認して渡すじゃない?マークは相手の表情が読み取れないから、いきなり急に投げちゃう。それをショーンパーカーは慌てて「おっとっと」って感じで受け取る。

連れの女の子は急に瓶ビール投げられて怖くてキャッチ出来ない。で、壁に当たってパリーン!と割れちゃう。
マークは構わず女の子に2本目のビールを投げる。彼女はこれも怖くてキャッチできない。で、パリーンですよ。

つまりマークは、女の子がビールを投げられて怖がっているという事に気づく能力がないし、そんな事になってもマークは「ごめん」も言わずにキョトーンとしてる。

雨の日に空港までやって来たエドゥアルドを迎えに行く約束をブッチしといて悪びれた様子もないのも同じで、マークは他者に対して「申し訳ない」という気持ちを持てない。「人の気持ちが分からない」から「誰かの気持ちに共感する」こともないからだ。だからマークは映画の中で一度たりとも謝ることがない。

この映画のマークは、基本的に笑わない、ニヤッとぐらいはするけど。そして決して謝らない。






エンドロールで「この映画は事実をもとにしていますが、一部脚色してあります」というキャプションが出る。
実際には起こってないフィクションの部分を足したり、実際に起こったことを隠して無かった事にしている。

マークのこれまでの人生の中のより本質的な部分を強調するために、あえて事実を曲げてある。事実を削って真実をあぶり出した。

ここでいう真実とは、さっきも言ったこの映画のテーマ「哀れな天才の孤独」という真実。

映画ではザッカ―バーグには彼女がいない。実際には映画の中にも出てきた中国系アメリカ人の女の子2人組の片割れと付き合って、今も続いている。今ザッカ―バーグは彼女と結婚するために中国語を勉強中だそうだ。

ザッカ―バーグとガールフレンド

このガールフレンドの存在はアメリカでは超有名な話なんだけど、マークの孤独を強調するために、フィンチャ―監督は敢えて彼女に存在を隠した。

映画ではマークは笑わないし冗談も言わないが、実際はそんなことない。
マークの家族が出てこない。存在すらにおわせない。

そして、フェイスブックがどのようにして人気を博して。世界中に拡大していき、マークが億万長者になったかという過程がほとんど描かれない。今ユーザーが世界中にどれほどいるのか、とか、どれくらいの利益をあげているのか、とか、そんなのセリフでチョロっと説明される程度。

なぜなら冒頭にも書いたとおり、「この映画はフェイスブックがどのようにして成功したのかという物語ではないし、フェイスブックの創始者、マーク・ザッカーバーグのサクセスストーリーでもない」からだ。

こういう風に、巧みな手法や思い切った演出を沢山使って、徹底して「孤独な天才マーク君の悲劇」という面だけに焦点を絞ってを描いていく事で、

世界で6億人の人がいるフェイスブックの創始者でありながら、その本人はひとりぼっちだという事。
沢山の人と繋がるためのツールを作ったはずなのに、最終的には彼の周りからどんどん人がいなくなっていく悲劇。
大きなものを得ると同時に、また別の大きな物を失ってしまったマークの姿。

これが強調される。




ひとしきりマークの孤独が描かれたうえでの、あの印象的なラストシーンですよ。

マークは担当の女性弁護士からある一言を言われる。そして彼は自らが作ったフェイスブックのサイトをじっと見つめる。
そのラストの何ともいえない表情、彼がとる何とも言えないある反復行動。結局そこ行っちゃうか~みたいな。

このラストシーンからとめどなく湧き出る余韻がね、すごいんだ。
映画を観ている最中よりも、むしろ、映画を観終わってこの余韻に浸ってるときのほうが映画的体験なんじゃないかってくらい。

またこのラストシーンの行動っていうのが、アスペルガー特有の1つの事に執着するという性質を表してもいるんだけど。






ほかにも色んな演出の妙がたくさんある。
とにかく登場人物全員のセリフが多くて、みんな早口。つまり登場人物1人あたりから発生する情報量が膨大すぎ。
フィンチャー監督は役者がせりふをスムーズに言えるまで何回も取り直して、シーンによっては200テイク撮った部分もあるそうだ。

編集と演出・カット割りのテンポもすごく早い。このテンポはただ事じゃない。もう、パンパンカメラが切り替わる。

映画としては物凄く地味な作りになっている。
映画に出てくる数字や起こっている事の規模はデカイし派手すぎるほどで、100億ドルがどうのこうの、5億人のユーザーがどうのこうの、6億ドルの賠償金がどうのこうの、とかね。

でも基本的にはマーク、双子の兄弟、共同経営者エドゥアルド君、っていう、ある1つの学校の中の学生3~4人で揉めてるだけで、しかもメインは会話劇っていう地味さ。この映画の中で起きてることなんて、大半は若い奴らがゴニョゴニョ理屈こねたり、カチャカチャパソコンいじってるだけ。

でも、セリフの多さ、口調の速さ、ハイテンポな編集、巧みな演出のおかげで、
地味で単調なインテリ若造どもの話が、一瞬たりとも目が離せないエリート達の群像劇になっている。

ハッキングのシーンなんか、編集のテンポとタイミングがスゴ過ぎてアクションシーンにすら見える。
PCとかインターネットをここまでアクティヴに撮ってしまうフィンチャー監督のテクニック、おそるべし!っていうね。
普通、PCとかインターネットって題材を扱うと、どうしても「コンピューターの中だけの話」になってしまって、映像として表現するのは難しいと思うんだけど、この「ソーシャルネットワーク」はその辺見事に描ききっている。

これに限らず、この「ソーシャル~」は「PCおよびインターネットが当たり前にある生活」を見事に描写出来ている.初めての映画じゃないかな、と。
例えばマークの親友・エドゥアルド君のフェイスブックのプロフの恋人がいるかどうかの欄が『恋人なし』になってる事をガールフレンドに詰め寄られるってくだり。
浮気しようと思って『恋人なし』にしてるんでしょ~!みたいな。エドゥアルド君が必死でそうじゃないって弁明しても、彼女の方は一切、聞く耳を持たない。
これは「本人の言い分よりもフェイスブックに書いてある事の方が重みを持ってる」って事だろう。


天才マークとそれに翻弄される凡人エドゥアルド君の対比も素晴らしい。
凡人つったってエドゥアルド君はハーバードで経済を学んでるんだから相当な敏腕ビジネスマンな筈なんだけど、それが霞んでしまうくらい、マークのキャラクターは強烈。

そういう意味でもこの「ソーシャルネットワーク」は一見地味何だけど、実は現代のヘンテコさを見事に切り取った傑作。
しかも「こんな映画、観たことない」っていう、発明に近いレベルの傑作だと思いますです。


ちなみに、この映画を観たマークザッカーバーグ本人は「ほぼ全部事実に反している。合っているのは僕の服装くらい」とおっしゃってるみたい。

あとエドゥアルド君、映画の中では彼女とわかれちゃうけど、実際はこの彼女と結婚してます。




2011年1月15日土曜日

BIG DADDY

元旦の早朝からテレ朝で「ビッグダディ」やってて、小倉MHzのカウントダウンから帰ってきて腑抜けた頭で観てたんだけど、ああいう大家族ものの番組を観るにつけ「こんな家に生まれなくて本当に良かった!」って心から思い、自分の親の明るい家族計画に感謝するよりほかない。

俺的に1番衝撃的だったのは、メシの量。
あれさ、1人あたりの量が絶対少ないでしょ?
子供達は「飽食?なにそれ美味いの?」って感じじゃんか。

そんで親父の作る『工夫してるけど雑』な大家族特有のベクトルに向かってってる料理を、子供たちがうめーうめーっつって喰っててさ、酷い時は何故かおかずのみで白米無しなんだよ。「大人になって自分で稼ぐようになったら、好きなだけおかわりをしてみたい!」って本気で思いそう。


閑話休題。

俺のTジョイ久留米で「ロビンフッド」。上映終了日だったので慌てて。



おとぎ話的ファンタジー映画なのかと思いきや、ロビンフッドという伝説の存在を、12世紀末の十字軍遠征という実際の歴史の中に組み込んであった!それを何の違和感も無しに歴史スペクタクル映画として見せる、リドリー・スコット監督の手腕&ラッセルクロウの名演に鳥肌。

あのスペクタクル感、戦いに出るシーンなんか涙が出るほどカッコよくて。なんでこんなカッコイイ映画が話題になってないの!?って憤慨しちゃいました、自分だって公開終了日まで観なかったくせに。



明日は巷で話題の例のヤツ観に行きます。

2011年1月12日水曜日

kindly-looking tiger

すんばらC。

Gil Scott-Heron and Jamie xx - 'NY Is Killing Me'




世は空前の伊達直人ブーム。

ホント心の底から叫びたいよ。


タイガーマスクのフリして良い事してる人達!!シャレが効いてるつもりでしょうけど、全然面白くないから普通に良い事して下さい!


第1号はまだイイよ。金持ちの道楽って感じだしさ、結果としてイイ事してるんだから。
それ以降の模倣犯?あえて”犯”っつっちゃうけどさ。全然つまんねーから。
しかも貰った側が困惑するって事に想像が及んでないところも馬鹿だしさ。普通に手続き踏んで寄付した方がスムーズに届けたい物が届けたい人達に届くじゃんか。

良いコトしてるのは良い事なんだけど、あんまいちびんなよ、って感じ。


タイガーマスクで思い出したけどさ。昔、なんらかの事件現場とかに必ず現れる月光仮面のカッコしたおじさんいたよね。今頃どうしているかしら。




2011年1月11日火曜日

unstoppable

もはや「俺の」という枕詞付きで書いてもいいだろう。

10日は「俺のTジョイ久留米」が1000円DAYだったので、『アンストッパブル』。



リドリー・スコット監督の実弟、トニー・スコット監督による所謂「乗り物パニック映画」ですな。

映画としてよく出来てて面白いし好きなんだけど、ラストが「結局そうやるんじゃん!」って思わんでもない。
こういうパニック映画って、あの手この手使ったがダメだった→じゃあもうあの手段しかない!→でもそれはあまりに危険だ!→でもこれしか方法がないんだ!っていう、『そうせざるを得ない』ってトコが大事なんじゃん?観てる側が『もっと他に方法あるじゃん』『こうすれば早いじゃん』って思うようじゃダメってのは勿論だし、それどころか『最初からそうすれば良かったじゃん』『それ出来るんなら早くやれよ』って客に感じさせるようじゃなおさら・・・



2011年1月9日日曜日

st.Cecilia

聖セシリア女子高校のWさん!


それで高校3年ってか!

俺が高校生の頃なんか、学校に化粧してくる子もいなかったし、縦巻きなんて概念すらなかったわ。
そんな同級生の女の子がいたってどうにもならんかったけどな!

聖セシリア女子高校って、なにそのTHE・お嬢様ガッコウ感・・・。

というわけで、気になったら即リサーチ!

聖セシリア女子中学校・高等学校

そんな可愛い制服エロゲーでしか見た事なかったよ。

2011年1月8日土曜日

burlesque

Tジョイ久留米で『バーレスク』。



すげーイイよ!今まで観たミュージカル映画の中で1番素晴らしい!
なんせ歌と踊りとエロっていう「バーレスク・ショー」の魅力がてんこ盛り、そのクオリティと説得力たるや、もはや理屈ではない。とにかく観せて聴かせて「どうだ!」ってなもんで、こちとら「ははーっ!参りました!」と土下座しっぱなし。この豊潤なるエンターテインメント映画の魅力と輝きは筆舌に尽くしがたい。
これは沢山の人に絶対映画館で観てほしい!

そんな「バーレスク」だのに、だのに、なぜなにどうして客は僕らだけ。スクリーン貸切状態で観賞。

欠点を言えば、、、

まず『天下一武道会か!』っていうくらい物語に進展が無くなる中盤。心の底から「どうでもいいから」と脳内ツイート&セルフRTしたくなる恋愛ストーリー。
そして『日本昔話か!』っていうくらい一気にめでたしめでたしにラストスパートかけてきやがる。
あと途中でシェールが1人で唄う曲、歌詞の語彙が中学2年生。

でも全然許せる!
それくらい『歌』と『踊り』が説得力を持ってる映画でした。登場人物も皆すっごい魅力的です。

人を好きになるように映画作品を好きになる事があるのさ。「欠点が多いけど嫌いになれない作品」とか「良い所も悪い所もひっくるめて愛おしい作品」とかね。
だから「息もできない」は2010年で僕が1番愛した映画だった。
ブッサイクな女かもしれないけど、それも込みで愛おしいみたいな。

2011年1月4日火曜日

Cinema ranking 2010

昨日のブログ記事でベスト10 & ワースト10は発表しましたが、、、


昨年2010年度公開映画の私的ランキングを全て発表します。観るも観たり、59作品!

あくまで僕の好みなんで、怒らないでください。 

1.息もできない 
2.インビクタス 負けざる者たち 
3.ハート・ロッカー 
4.第9地区 
5.ヒーローショー 
6.十三人の刺客 
7.(500)日のサマー 
8.ヒックとドラゴン 
9.アウトレイジ 
10.トイストーリー3 
11.インセプション 
12.プレシャス 
13.オーケストラ! 
14.ハングオーバー 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い 
15.マイレージ、マイライフ 
16.カラフル 
17.クレイジーハート 
18.優しい嘘と贈り物 
19.コララインとボタンの魔女 
20.プリンセスと魔法のキス 
21.カールじいさんの空飛ぶ家 
22.マチェーテ 
23.ベストキッド 
24.エクスペンダブルズ 
25.シャッターアイランド 
26.鉄男 THE BULLET MAN 
27.川の底からこんにちは 
28.悪人 
29.ザ・コーヴ 
30.怪盗グルーの月泥棒 
31.チェブラーシカ/くまのがっこう ~ジャッキーとケイティ~ 
32.トロン:レガシー 
33.孤高のメス 
34.9(ナイン) ~9番目の奇妙な人形~ 
35.ザ・ウォーカー 
36.パリより愛を込めて 
37.REDLINE 
38.アイアンマン2 
39.ナイト&デイ 
40.アリスインワンダーランド 
41.シュレック フォーエバー 
42.ソルト 
43.借りぐらしのアリエッティ 
44.アデル 
45.ガフールの伝説 
46.レオニー 
47.告白 
48.ゼブラーマン ゼブラシティの逆襲 
49.書道ガールズ!! わたしたちの甲子園 
50.パラノーマル・アクティビティ 
51.さらば愛しの大統領 
52.SPACE BATTLESHIP ヤマト 
53.BECK 
54.THE LAST MESSAGE 海猿 
55.オーシャンズ 
56.かいじゅうたちのいるところ 
57.踊る大捜査線THE MOVIE3ヤツらを解放せよ! 
58.ゴースト もういちど抱きしめたい 
59.食堂かたつむり 

2011年1月3日月曜日

BEST & WORST

遅ればせながら、「DENTAK的・2011年映画ランキングTOP10」

1.息もできない
2.インビクタス 負けざる者たち
3.ハート・ロッカー
4.第9地区
5.ヒーローショー
6.十三人の刺客
7.(500)日のサマー
8.ヒックとドラゴン
9.アウトレイジ
10.トイストーリー3

今年は良い物が沢山あって、上が詰まってるって感じ。
ホントは「カラフル」「やさしい嘘と贈り物」「オーケストラ!」あたりなんか号泣したし、「インセプション」も気にいって2回観に行ったりしたんだけどね。
冷静にちゃんと比較した訳じゃないけど、2010年は「知らない人しか出てこないケド、超おもしれー!」って作品が多かった気がするな。TOP10だけ見ても「息もできない」「ハート・ロッカー」「第9地区」「ヒーローショー」と。あと「息もできない」「第9地区」とか『初監督作』っていうさ。そういう「知らない人ばっかりの映画スゲー」って年だったんじゃない?

あと「3D元年」なんて言われてたケド、結局「意味ある3D」は「ヒックとドラゴン」とトイスト3の冒頭の短編アニメ「DAY&NIGHT」くらいだったよね。


そしてワースト10

1.食堂かたつむり
2.ゴースト もういちど抱きしめたい
3.踊る大捜査線THE MOVIE3ヤツらを解放せよ!
4.かいじゅうたちのいるところ
5.オーシャンズ
6.THE LAST MESSAGE 海猿
7.BECK
8.SPACE BATTLESHIP ヤマト
9.さらば愛しの大統領
10.パラノーマル・アクティビティ


もう、これは説明いらないと思います。
今考えたら下は下で詰まってるんだよな(笑)。
「ゼブラシティの逆襲」とか「アデル」とか、あの悪質高評価映画「告白」とかさ。

2011年1月2日日曜日

Shrek Forever

元旦は映画の日でもあるよってに、夜から映画。ワーナーマイカル筑紫野。

おりからの猛雪で街は大渋滞!こんなに苦労してまでレイトショーに行く意味があるのかと(寺門)自問自答!



「面白くない」訳じゃないんだけど、シュレックは回を重ねるごとにパワーダウンしている感。シュレック特有のシニカルなジョーク要素が「もうネタ切れなんだろうなぁ。」って観ていて解るのがツライ。ドリームワークスには「ヒックとドラゴン」効果で過度に期待してハードル上がってたしなあ。
特に今回はパラレルワールド設定なのも一因か。
なんだか壮大なスケールのフリして超小さい話が超小さい話のまま終わるんだよなあ。
パラレルワールド禁止令を発令します!

2011年1月1日土曜日

The First Day

新年明けましておめでとうございます。

旧年中は大変お世話になりました。
本年もどうぞ変わらぬお付き合いのほど宜しくお願い致します。


大晦日は小倉MEGAHERTZのカウントダウンパーティーでギグ。
すなわち「今年のTHE LAST GIGS」。


今年のVJは手が込んでいて、mac内の時計と連動して秒読みするからくり。



きっちりゾロ番GET。


リハ終了後、某居酒屋へ。


モツ鍋を注文したら、ニラを結束していたと思しきビニール片入り。こちらも手が込んでいる。




僕のギグは23:40~0:00という、世にも恐ろしい時間帯を任せて頂いた。分不相応にも程があると恐縮しきりですが、それより北九州市外から他所者の俺がのこのこやって来て、出番がこの超ピークタイムって、どんだけ~(流行語大賞)!

僕の直前の出番だったDJのvalvoaさんからの繋ぎのタイミングが偶然バシッと決まったり、オタロさんのMCに合わせて曲の展開を変えたり、マライカで一目惚れして買った木魚が活躍したり、カウントダウンのに秒読みに合わせて手打ちパッドの効果音を鳴らしたり、目論んだことから目論んでない事まで、色々上手くいって良かったな、と。


DJブースの中でライブしながら0:00を迎え、年越し。
分不相応な大役もなんとか乗り越え盛り上がりました。
シゲさんと交代。
その刹那、「おめでとぉ~ん!今年もよろしくぅ~ん!」とオタロ様に唇を奪われ、2011年の初キッスを同性に捧げる。キッスは別料金だべよ!
やけにウェッティな、というか酒と唾液でビショビショの唇。そりゃもうソッコーで口を拭いたね!

しかし大晦日→元旦の一夜だけで2000人くらいの酔っ払いに絡まれたような気さえする。ありとあらゆる魑魅魍魎の類が僕のもとを訪れては、時に触られ、時に賞賛され、時に恫喝され、時に同じ話を何度も聞かされ、そして僕はただただ深くうなずく、そんなグレイトな一夜だった。


僕も普段飲まないアルコールを飲んで結構キテたが、栗ウッドさんの言葉を借りれば『酔っ払っていても自分より更に酷い酔っ払いを見ると素でいられる』といった状態。

酒乱が酒乱たる所以は、「当人だけは良かれと思って暴れている」ところだよな。

そこから菅原神社へ初詣。おみくじは中吉。
毎年恒例の炊き出しのぜんざい。ありがとうございました。

おつかれっした!